2011-01-01から1年間の記事一覧

トルトゥン

ずっと雨が降り続いてエルズルムを出られなかったけれど、 ようやく曇になったので出発する。 1週間動かなかったおかげで膝は完治したように思える。 盆地を抜けて、また山の人になる。 もう膝を悪くしたくないので一日の走行距離を 50km未満に抑えるよう…

エルズルム

うとうとしかけた頃に夜明け、 結局あまり眠れなかった。 昨夜はよく冷えた。 テントの結露を乾かすのに時間がかかる。 子供とニワトリの声がする。 さて、夜に軍施設だと思っていた建物は民家だった。 ああ、そんなもんだと思ってはいたけれど ほんとに夜は…

チャット

宿のオーナーにお礼を言って出ようと 思ったら、すでにどこかにお出かけだった。 ドイツやイタリアに出稼ぎにでて軍資金を得て、 帰ってきて地元で一旗上げるのがトルコ人の成功ストーリーのようで、 ここのオーナーのような身なりのいい人から 「ドイツ語を…

ウルチャラ

またひとつ峠を越えると 雪山が目の前に現れる。 なーんか植生が変わってきたかんじ。 峠を越えると、色々変わるからほんと山道は面白い。 大きな盆地にあるビンギョル市は、ここらに散らばる集落の中心。 魚が有名なそうなんで、魚を食べられそうな店を探す…

ヤイラ

真夜2時。 犬が2匹、テントに向かって絶え間なく吠えている。 自分達の鳴声に興奮して、どんどんヒートアップしている。 その盛り上がり方が非常にうっとおしい。 少し、静かになったので安心して寝ていると バラバラッとテントに水滴がかかる音。 あっ 小便…

コチャキョイ

ディヤルバクルの宿で出会った台湾人に 「膝が良くなるまで待つのなら、その間一緒にイラクに行かないか?」 と誘われた。 イラクといっても、彼が行く北部のクルド人自治区は、 とても情勢がよろしくない南部イラクに比べて 格段に治安がいい。その証拠にク…

ディヤルバクル

募金呼びかけを書くための板を買おうと、 シャンルウルファの街を歩いていたら、 トルコ人「何を探しているんだい?」 ということで、2時間後にはシール張りの立派過ぎるボードが僕の手元にある。お代は受け取ってくれなかった。ありがとう。 翌日、走行を…

地震について

まだ膝が良くならないので休養している。 旅行なんて100%自分のための遊びをしている自分は 震災あれこれは自分の領域じゃない、 ネットに氾濫する馬鹿旅行者の呼びかけみたいなことはしたくない って最初は思っていたけれど。 そして、そういう人助けを…

シャンルウルファ

恥ずかしいので早起きして誰もいない畑にウンコをしに行く。 雑草の先の朝露がきれい。お遍路を思い出す。 朝飯を子供達と食べ、シャイを続けざまに何杯か飲んで。 さぁ、別れや。 アブ・アブド氏は別れ際に両頬をくっつけてキスをする。 髭がジョリジョリと…

ラッカ

夕方着いて、昨夜は8時に就寝。 寝る前に短い会話しかできなかったからか、 どうも警戒心が盛んでうまく寝付けなかった。 時折、横で寝ている親父さんが起きて ガスストーブの火を調整してくれる。おかげで寒くない。 いい人っぽい。 朝6時、羊を連れ出す娘…

アッサウラ

カメラを盗まれた。 ユーフラテス川中流にある大きな人工湖 アサド湖畔でキャンプして、 朝起きてふとバッグをみるとデジカメが 無くなっていた。 まず手元には戻ってこないやろうと思う。 最後に使ったのは、前の日の昼。 警察の取調べ中、 「怪しい人物は…

ハマ2

もう一度ハマに来た。 けっこう好きです、この街。 まあ都会なんやけど、なんかのんびりしていて 街の見所が「水車」というのがいい。 中東は人口密度が低いからか、 市街地と田舎の境界がはっきりしていているように思う。 東南アジアみたいにいつの間にか…

島原新聞

島原新聞に載りました。http://www.shimabara.ne.jp/shimabara_newspaper/headline.php 島原を走っていた頃は寡黙やったな。 いろいろ変わっていくもんや。 http://d.hatena.ne.jp/sekaiisshu/20090507/p1 ま、 次の手紙配達はトルコの首都、アンカラです。 …

パルミラ

パルミラ遺跡。 自転車をアレッポの宿に預けてショートトリップ。 途中、今まで自分が自転車で走った道を バスで戻る。 泊まったモスク、 コーヒーをごちそうになった店、 茶をお呼ばれした家、 今日もあいかわらず、魚を吊るしているあの魚屋。 いいもんや…

アレッポ

昼前にアレッポに到着したので、その足で 配達先のアレッポ大学に向かう。 差出人は神奈川で学校の先生をしている枝川さん。 彼女は僕の高校、大学の後輩。 6年前に大学内にある日本センターで日本語教師をしていた。 手紙はそのときの職場の仲間、秘書のバ…

マーラットディブサ

雨が上がるのを待って出発。 向かい風が強い。 一面のオリーブ畑。 アレッポまで宿のありそうな街はないけれど、 不安はない。シリアはきっとどうにかなるだろうと思う。 ちっともすすまないうちに夕方、 雨が再び降り出す。 屋根のあるバス停で雨宿りしつつ…

ハマ

朝6時半。寒いはず、標高は1300m。 夜中には誰も礼拝室へは来ず、よく眠れた。 寝起きでボーっとしていると ガソリンスタンドの従業員が紅茶を持ってきてくれた。 朝食を食べに併設のレストランに行く。 薄くひき肉が載ったピザみたいなのを2枚食べて…

ナバク

(ダマスカスの歯医者。歯を詰める。1000シリアポンド=2000円) 路上のシリア人は素朴で親切。 アジアとも欧米とも違う論理で世の中動いているようで、 清々しいかんじがしていたのに。 4日間のダマスカス滞在で 3軒ホテルを変えた。 どうも居心地が悪か…

ダマスカス2

「サバーバハラタという所に行って、 近所の人に聞けば場所がわかります。」 手紙の依頼人Rueさんから、そう言われている。 ネット屋で調べても さっぱりわからなかったので、 隣でネットしていたにいちゃんに聞いたら Googlemapをなぞって、 こ…

ダマスカス

今日も晴れ。 ダマスカスまで120km。 南からの風が強い。 風向きが変わらないうちに距離を稼ぎたい。 ああ、ヨルダンでは決して見られなかった 緑の畝が朝日を浴びてきれいや。 これがシリアなんや。 ハイウェイ沿いにダマスカスへ急ぐ。 シリアビザは15日し…

ダラア

アンマンのイメージは曇り。 でも今日はすこぶる天気がいい。 宿で朝食を食べて、出発。 アンマン市街地はアップダウンが激しい。 アンマンを出るのが一日仕事。80km先の 国境まで二日かかると思っていたら、 いざ走ってみるとアンマン郊外に抜ける道は…

アンマン3

アンマンから100km北。 シリア国境に向かった人が、 シリアのイミグレで入国拒否されて帰ってきた。 「ただいま。ダメでした。」と。 シリアは原則として 第3国でビザを取得できない。でも、人によっては 国境でアライバルビザが取れたりする。 彼で何人目だ…

エルサレム

昼ごろ、エルサレムの宿に着くと、 「これからパレスチナ人の村に行って 囲碁をやるんだけど、人手が足りなくて。」 「手伝ってくれる?」 と。 棋士の安田泰敏九段は「ふれあい囲碁」という活動を通して、 他人とコミュニケーションをとる楽しさを教えてい…

アンマン2

アンマンの宿マンスールホテル(コーダホテル)で 出会った旅行中の日本人ヘアメイクさん、アミさん、サチコさんに髪を編んでもらった。 「おもちゃにするだけだから、お金 要らないですよ。」って、いい人だ。 にほんブログ村←横のバナーを押すと、ランキン…

アンマン

朝テントの中でメシをたべていると、 軍隊が来て、早く撤収しろという。 死海はイスラエルとの国境でもあるので、警備が厳重。 急いで撤収すると、 ちょっと来い、と軍隊に連れて行かれる。 「どこから来た?」 「日本から。」 「昨日は雨に濡れたか?」 「…

スウェイラ

北に走り出す。死海まで5km。 向かい風が強い。 このあたりの風が全部集まっているよう。 フラットな道なのにスピードが出ないのがもどかしい。 辛抱の日やなあ。 そして死海の塩が飛んできているのか、 どうも目が痛い。 左側に現れたのが広大な塩田。 東南…

マズラ

茶色い枯れ谷ばかりの キングスハイウェイに飽きた。 標高1400mのタフィーラから マイナス400mの大地境まで直滑降。 死海へ向かう。 絶対に戻りたくない坂や。 野良犬も時速65kmの僕には追いつけない。 ドイツのキャリアメーカーtubusのフロントキャリアは …

タフィーラ

朝9時。気温7度。 今にも雨が降りそうな曇り空。近頃天気が悪い。 ヨルダンは冬に雨がよくふるんだと。 再びキングスハイウェイに合流するために 自転車を押して坂を登る。ああ、すごい坂や。 腕力だけでは押せなくてサドルに腰を当てて登る。 雨がポツポツ…

ぺトラ

坂をどんどん登る。 きつくて絶景、ヨルダンを縦貫する キングスハイウェイの入口でアメリカ人サイクリストに会う。 63歳、74歳、30歳、64歳。 うちの父親に自転車をこがせたくなった。 明日から津田の波止には自転車で釣りに行ってはどうですか、 おとん。 …

クウェイラ

港町アカバを出る。 ゆっくりと坂を登っていく。 路上には ベドウィンが売る、トマトとジャガイモ。 こんな砂漠だけの土地のどこで作っているんやろうか。 夕方標高1,000m、寒くなってきた。 10℃を切っている。 数100km南のダハブで泳いでいたのに。 小さな…