アンマン3
アンマンから100km北。
シリア国境に向かった人が、
シリアのイミグレで入国拒否されて帰ってきた。
「ただいま。ダメでした。」と。
シリアは原則として
第3国でビザを取得できない。でも、人によっては
国境でアライバルビザが取れたりする。
彼で何人目だろう。
聞くと、
最近はほぼ100%の確率で
ノービザで入国しようとする人は追い返されているらしい。
ついこの前までは半々の確率でいけたらしいのだけれど。
どういう人がダメでどういう人が大丈夫なのか、
判断基準はわからず、要は係官の気分次第なんじゃないかと。
係官は窓口で簡単な質問をし、その答えを書いたメモと
パスポートを持ってなにやら奥の部屋に行き、
しばらくして戻ってくる。
ダメだと、
「ゴー バック トゥ アンマン。」
そういわれるらしい。
ダマスカスOUTの航空券を提示すれば入れるという噂、
ヨルダン滞在が長いと敵国のイスラエルに行ったと見なされ
入れなくなるという噂、
イスラエル入国時にパスポートに貼られる荷物タグのシール跡を
念入りに調べられて入れなくなるという噂。
シリアにはじかれると、自力で北上できなくなる。
そうなると、また飛行機や。
飛行機は超過料金、梱包、いろいろ面倒なのであまり使いたくない。
それにシリアには首都ダマスカス、第二の都市アレッポと
日本からの手紙が2通ある。ここを飛ばしたくない。
「ダマスカスのナオラス・ナブチ氏に会いたい。
彼宛の手紙を持っている。
ここにくるまで3年、日本から自転車に乗ってやってきた。」
アンマンの宿でアラビア語ができる人に
アラビア語に翻訳して紙に書いてもらった。
これを国境係官に見せる。
宿の談話室でまわりにいた人が
「それで通れるんだったら、
シリアに入りたい日本人はみんな手紙配達をするかもね。」
と笑っていた。へへ。
係官も人の子。
それにシリア人は人情家らしいし、なんとかなるかもしれない。
「手紙は現地社会に入るための手形」
いつやら、新聞記者さんが僕の活動をそう形容してくれた。
今回は本当の手形として使ってみることになる。
「手紙は手形」
ちょっと試してみようと思う。
ロマンである。
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