2010-01-01から1年間の記事一覧

ラサ

4000mより下に降りてくると草木が生えていた。 大地に生気を感じる。 あー木だ。木を見るのはゴルムド以来だ。 なんだか心に安心感が広がる。 でも、すぐに違和感を覚えた。 どれも人工林なんだなあと。 ラサに近づくにつれ、中国政府の気配を濃く感じ始める…

羊八井

カサカサとテントの際に雪が積もっていく気配。 朝、テントのジッパーをあけるとあたり一面真っ白だった。 青海省側とちがって、ここらの雪はベタベタと湿っぽい。 服に着いたときから雪の結晶もつぶれてしまっていて、 すぐに水にかわって物を濡らす。 が、…

当雄

「チャー トン(茶を飲め)」 巡礼の皆はとっくにスタートしていて、大きなテントの中には 子供とおばさん、ドライバーと老人だけが残っている。 「マー(バター)を入れなさい。」こうやって飲むのさと、ドライバーのおっちゃんが 茶の表面で溶けるバターを…

桑雄

テントを張る場所が見つかりそうにない。 もうナイトランはこりごりだなあ、と夕暮れ時。 道沿いにテントを見つけた。 ラサに向かう巡礼者のものだった。 ここにまぎれこんでテント張れば 公安に怪しまれないやろう。 テントから出てきた青年に 「近くにテン…

アムド

夜中、小便がしたくなったけれど 外に出るのが億劫なのでコップの中に出して そのまま寝た。 朝起きると、小便もテントの中のペットボトルの水はもちろん テントも寝袋も水分なんてないはずのバッグでさえバリバリに 凍りついていた。 テントの外に腕時計を…

唐古拉山

青海省とチベット自治区の境、 標高5200mの峠を越える。 ちゃんと舗装路があり、勾配は意外とゆるやか。 この程度の坂は雲南でいくつも登ってきたのになー、 息が続かないなー。 数十両連なってラサから来る軍隊の車に出会う。 「あの輸送車の列は何ですか…

雁石坪

夜中に宿に困った団体客が来たらしく 彼らの食いかす、タバコの吸殻が床に散乱している。 警察の施設だというのに自国民は強気だなあ。 僕はビビリまくっているのに。 朝7時。 床暖房は消されて、窓も全開。 「よく眠れたか?」 「悪いけど、起きてほしい。…

トトフ

これから先のチベット自治区に行くには 外国人旅行許可証が必要だけれど、 自転車旅行の我々にそういうものは絶対に下りず、 公安に捕まったらなんらかの罰を受けることになる。 午後八時。完全に日が落ちた。 その気はなかったけれど、適当なキャンプ地を …

五道梁

ゴルムドを出て標高4100m地点で一泊したみたら 高山病の気配がまったくなかったので 走り出すことにした。 草原のなかを走る。 午後から天気が崩れ、向かい風きつく 目標にしていた町にたどり着けないことがわかって草原の中でキャンプをすることにした。 さ…

不凍泉

自転車のタイヤが路面を擦る音しかない。 来たなあ、俺。 で、走り出して3日目。標高4600m地点 一番心配していた高山病にみごとにかかった。 頭痛だけではない、下痢、発熱、肺の痛み、 よくいわれる症状はすべてでてきた。 なんて素直な体なんだ。 一応、水…

ゴルムド

貴重な1カ月ビザ30日。 練りに練ったプランでどうやら29日間は 走行にあてられる。なんとかなるかも。 とりあえずの目的地は青海省ゴルムド。 23時香港九龍地区をでる。 午前0時すぎに中国、深センのイミグレを通り、 そこから深セン宝安空港まで自走ナイト…

マカオ

香港にはビザを取りに来たのにビザが取れない。 ああ。 ついてないなあ。 広州で11月にアジア競技大会があるおかげで 今月から当局が3カ月ビザの発行をストップしているのだと。 今はMAXで1カ月しか取れない。 そんなら、ここまでくる必要はなかった…

香港

香港にいる。 チベット行きのツアーを購入する直前、 念のためにビザのことやらを再度旅行会社に確認してみると 中国の国慶節(10月1日の建国記念日)前でビザ延長できない可能性が強い。とのこと。 あー、そういや、そういう季節か。 昨年の今ぐらいも中国…

カトマンズ3

ネパールからチベットに行ってみたい。 旅行会社を何件かあたってみた。 個人では国境が越えられないので、グループツアーに入る必要がある。 (厳密に言うと、個人でも越えられるのだけれど、 ガイド一人、ランドクルーザー一台をチャーターする必要がある…

カトマンズ2

「はじめましてから始まって、ご飯を一緒に食べたり、停電のときは 月明かりの下でおしゃべりしたり、サリーを着せてもらったり、 一緒にクルタ(女性のカジュアル民族衣装)を買いに行ったりと、 家族のように仲良くしてくれました。」 現在NYに住んでいる…

カトマンズ

空が青い。ダム湖の横。 道が悪くなる。 雲が近い。 カトマンズで野菜を売ってきた村人。 カトマンズ盆地が見えた。この後、大雨。 上り下りを繰り返してだんだん近づく。 虹。 また、いい天気になった。 カトマンズ中心。 安宿街。 とにもかくにもカトマン…

パケル

止まるたびに体のどこに力が残っているか 探しもとめるような坂で、きつかった。 峠。遠くにヒマラヤの山々が見える。 もう6年も自転車こいで世界を回っている 藤さんという人がいて、 藤暁之の世界一周自転車の旅blog その人がいつぞやのブログのなかで 「…

へトウラ

とにかく人のいない方に行きたくて、主要道を走らず 標高2600mの峠があるらしいマハーバーラタ山脈をつっきって 首都カトマンズに向かうことにする。 猿と女の子。のどかだ。 雲南省の景色と似ているなと思ったら 緯度も標高も同じぐらいなんだな。 今日は久…

シムラ

インド出国。 インド人、ネパール人は国境の行き来に ビザ不要らしく、 イミグレの建物はかなり目立たないところにあった。 お昼休み中で誰もいなかった。 ネパール側のイミグレはインドを上回るしょぼさだった。 こっちもお昼休み中で誰も居ない。 ネパール…

ラクソウル

ネパール国境の手前 田んぼもサトウキビ畑もレンガ工場もすべて水没。 雨季。 道路も水浸し。強い雨が降ると、たいていの街は こういうことになる。 最後まで、人人人。 道案内してくれた(しつこく付きまとってきた)若者達。 炎天下、併走しながらの質問攻…

ムザファルプル

ターリーというどぶろく。 よく道端で売っている。 酒か?と聞いたら「ジュースだ」と言う。 酒と言ったら違法になるんやろうか。 野趣あふれる味、ってこういうことなのかな。 いや、なかなかにおいしい。 壺から瓶にうつして濾してくれるのだけれど、 壺の…

パトナ

ガンジスを渡る。 橋の上から見下ろすと思いのほか 流れが速かった。 沐浴の時だけは、真剣になるインド人 近づいても話しかけてこない。

ブッダガヤ2

近くにある小学校に行った。 児童の前でヒンディー語で自己紹介、板書もした。 妙な日本人が来たせいで、皆なにか緊張しているようで。 この子達、歌がうまいんですよ。 一人が指名されて立ち上がると 蚊の鳴くような声で、しかしゆっくりと歌いだした。 不…

ブッダガヤ

牛が道路を占領する 高速道路を走る。雨季のインド なにかのお祭り 村の青空市場 牛糞を運んでいる

チャオパラン

ジャールカンド州とビハール州の境にほど近い街。 ここに来るまで とにかく、立ち止まるたびに人が集まってくる。 あー、一人になりたい。 触るな、囲むな! ライトを勝手に点けるな! ベルを鳴らすな! ミラーの向きを変えるな! ギヤを変えたままにするな…

コルカタ

ジャカルタ市内からスカルノハッタ国際空港までは ひどい道だった。 生活排水で黒くにごった水が道路にあふれ出して せっかくオーバーホールした自転車がドロドロや。 ジャカルタからクアラルンプールを経由して インド、コルカタに来た。 今回使ったのは格…

ジャカルタ

本日はインドネシアの独立記念日。 数日前から赤白の旗が通りに掲げられている。 フジタさんから聞いた 日本にいてはまず知らなかったであろう話。 毎年の独立記念式典に 数人の日本人が貴賓として招かれているのだそう。 その人たちは今の日本のお偉方では…

カラワン

ムスリムが断食をするラマダン入りをしている。 日中、たいていのレストランは閉じていて 仕方なくコンビニでパンを買ったけど 力でねーなー。 営業している店も陳列棚にカーテンをして 外から食べ物が見えないようムスリムに配慮している。 ジャカルタまで…

チアトル

目標にしていた 美人の里バンドゥンがたいしたことなかったので がっかりしたあと、 峠を越えて茶畑の間を下っていく。 温泉で有名らしいチアトル。 ついてみると思ったとおりの温泉リゾートで それならいいやと通りすぎて 下っていく途中。 このまま暑い下…

ガルッ

暑い国の高いところが好き。 特別感がある。 峠付近に 地熱発電所のパイプがスーパーマリオみたいに 巡っていて、ブスッブスッいっている。