日本

徳島3

僕が走った頃のシリアはまだ平穏で、 どこで寝ても大丈夫なんじゃないかと思うぐらい平和な国だった。 実際に大都市以外は野宿と民泊、モスク泊で夜をすごした。 今、テレビのシリア報道には爆破とか虐殺とかおぞましい 単語が付きまとうけれど、僕にはしっ…

展示会のお知らせ2

一般向けの展示会に先立って、 母校で展示会をやらせてもらいました。 偶然にも自分が3年次に学んだ教室で。感無量です。 母校の中学生はほんとに素直で、こっちが勉強することがありました。 展示を見ている彼らの表情からだけでも、気付くことがあります。…

展示会のお知らせ

6月30日(土〉〜7月4日(水) 徳島市北沖洲にあるカフェ櫻茶屋、 その2Fの櫻ギャラリーにて 「自転車世界一周配達日誌」展をやります。 もちろん入場無料。P有ります。 各日10:00〜18:00です。 http://sakurajaya.com/ 集大成なんで、ビシッとやります。 …

大阪

カナエさんは4年前、僕にトルコへの手紙を依頼した人で 大学時代の友人。 去年の6月に僕はその手紙を配達し、 彼女が9年前にお世話になった下宿先の家族に会うことができた。 そのときの様子は、このようなかんじ。 http://d.hatena.ne.jp/sekaiisshu/201106…

徳島2

終了だと思って次のことに頭を切り替えていたら、 一通の電子メールが音もなく届いていて。 差出人は南アフリカのドリスさん、 件名は「Klass's wife response」。 最後の手紙配達の顛末はこうだった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー …

徳島

大阪でも集まってもらって飲んで、 和歌山港からフェリーに乗り、 22時に徳島の実家に着いた。 ずっと旅の気分のまま、 最後の最後まで自転車で走ってゴールしたかったので、 日本を走った。 無事に着けてよかった。 しばらくしてから いろいろなことがまと…

名古屋

僕にとって、すべての始まりの地である名古屋で 再び会社の皆さんと飲むことは もう一つの夢でした。 来てくれてありがとう。 ■■■■■■計画協力企業■■■■■■ ★株式会社オージーケーカブト★株式会社モンベル★アズマ産業株式会社 ★株式会社アルテリア★株式会社モチ…

岡崎

各地の桜を見つつ、お世話になった人に会いつつ、 家へ向かっている。 いい季節だ。 「なにぃ〜この自転車ー!」 通学途中の子供達が目を輝かす。 他の国の子供達もそんなこと言ってたのかもなぁ。 とか思う。 4年ぶりに会った同期。 家に泊めさせてもらった…

東京

帰国しました。 東海道通って実家の徳島に帰っているところ。 東京、上野公園。 夜桜を見ながら、友人達に再会できた。 皆、来てくれてありがとう。 ついこの前に預かった、 南アのジョルジーナさん、ドリスさんから コーイチさん宛ての手紙を渡すこともでき…

徳島2

グルジアーイランをペアランして一足先に帰国していた ナオキ君が徳島に来てくれた。http://d.hatena.ne.jp/sekaiisshu/20110503/1305648407 (眉山頂上) (イラン人の親切なおっちゃんと)朋あり遠方より来る、ブラブラ、人不知而不慍。 周へ" />にほんブ…

徳島

祖父が危篤という知らせをメールでみて 2日バスに乗ってアディスアベバに戻る。 自転車と荷物をホテルに預け、そこから飛行機でさらに2日、 11月6日、裸族の土地から計4日で実家に着いた。 あっけない。 2年3カ月ぶりに帰ってきた。 体がフワフワしていて現…

結願

六十日目。 霧雨のなか 最後の遍路道を登り、2時間ほど歩くと 寺らしき瓦が見えてきた。 88番大窪寺 最後の読経を終え、 ぼろぼろになった菅笠を奉納した。 大窪寺の前で心地の良い、とても長い休憩を取った後、 さて行くかと、1番に向かって数10m歩いたとこ…

次のことを考える

五十九日目。 夜、激しい雨が降った。10日ぶりの雨。 洗濯ものは風で全部飛ばされて無惨。 86番志度寺。寺はあと二つになった。 雨上がりの午前、ものすごい数の蚊にさされた。 まじめに気がどうにかなりそう。 87番へは、もったいないからゆーっくり歩いた…

高松市街

五十八日目。 もったいないな、と思う。 終わってしまうことが。 いつのまにか札所も80番台になり、 残りの寺も数えられるほどになった。 遠い、まだまだ先と思っていた屋島寺が次の札所だなんて。 遠くに屋島が見える。 印象的な山の形。 高松市街地はこれ…

念彼観音力

五十七日目。 居間から81番白峯寺と82番根香寺がある山が見える。 今日も暑そう。 後輩に見送られて 国分寺の前の角を曲がった途端に 「ちょっと待って」とおばちゃん。 「いい顔してるから」と1000円のお接待。 と、横を通り過ぎるきれいな欧米人遍路。 今…

高松市

五十六日目。 道しるべステッカー 横断歩道かけっこ 79番天皇寺でお経を唱えた後 振り返ると、唱え終わるのを待っていたらしい 年配のご夫婦が、錦札をくれた。 あんまりお札に執着はなかったのだけれど、 ちと嬉しい。 80番国分寺に12時に着いて、 今日は歩…

さびしさ

五十五日目。 朝の善通寺。 このところ、渇水の話をよく耳にする。 早明浦ダムの貯水率が0%で、このままいくと断水になるのだとか。 でも僕が気にしているのは、四日後に来るらしい台風のことで。 ちょうど88番結願のころだろうか、と やたらとかかる日数…

捨身ヶ嶽禅定

五十四日目。 71番弥谷寺、早朝。 粘っこいクモの巣をいくつも頭に絡ませて遍路道を抜けると かわった形をした山が現れる。 香川に下りて来た時、 奇妙な形をした山がいくつも目に付いた。 徳島、高知、愛媛の山はどれも連なっていたけれど、 ここ香川の山は…

観音寺市

五十三日目。 早朝、観音寺の裏手にある小高い山を登ると 眼下に「寛永通宝」が。 ここは同じ境内に68番観音寺と69番神恵院が並ぶ なんか得した気になる札所。 でも納経代はしっかり二つの札所分600円。 そりゃそうだろうな。 観音寺をバックに70番本山寺に…

雲辺寺を下ると

五十二日目。 畳と布団と浴衣、これがどうも落ち着かなくて 朝方にようやく眠れた。 5時半に朝飯。 自分で炊かなくても朝から御飯がたっぷり食べられる 嬉しさよ。 ご主人に見送られながら6時半出発。 さて、雲辺寺山に登るか。 先に出発していた同宿の方々…

受けた恩は

五十一日目。 標高480m、65番三角寺は思っていたよりも近かったけれど、 ひどく体が疲れていて、寺でのんびり時を過ごした。 この、いつでも5時間ぐらいは寝られそうな 疲れの蓄積具合。遍路に帰ってきたな、と思う。 山を下る途中に、休憩所があったので 昼…

秋の気配

五十日目。 昨夜は、三十四回も八十八か所をまわっているおっちゃんと 話をした。一回3万円ぐらいで周っているらしい。 A 托鉢をして糧を得る B 知り合いをめぐって糧を得る 3万円で抑えるには、どっちかなのだけれど Aは寺から疎まれて四国に居づらくなる。…

復帰

四十九日目。 3週間ぶりに遍路に戻ってきた。 昨日は着いたのが遅かったので、そこらで適当にテント張って寝た。 が、予想通り眠れなかった。 自信がついたからか、 実家に居た3週間の間、薬にはほとんど頼らない生活ができていて、 それなりに頭は整理して…

K氏

詩人K氏がこの夏に上梓した詩集を読みました。 彼が送ってくれた小包には、 ある詩集のはしがきのコピーが添えられていまして。 彼を支えてきた文章とのこと。 僕もその文章に同様に励まされ、 案じていた過去や未来がつまらないものに思えました。 今日を以…

近況4

今日、バリに預けておいた自転車が届きました。 3ヶ月ぶりの再会。 しばらくは自転車に乗って遠出することはないのですが 一刻も早く組み立てたい衝動にかられて、 数時間かかって元通りにしました。 組み立て終わって、傍らに座り込んでいると 自転車がやけ…

横峰寺

四十八日目。 達成感というのは このことを言うのだろう。 60番横峰寺 登山は思っていたより楽だったけれど、 区切りにふさわしい気持ち。 まだ歩けそうという気もするけれど とりあえずは、ここまでいいかと思う気持ちが強く。 前に区切った、土佐国分寺の…

横峰寺口

四十七日目。 今日は60番横峰寺への登山道入り口にある 標高300mの小屋に泊まる予定。 そして明日の早朝、745mの横峰寺へアタックだ。 今日は20km程度歩けばいい。 あまり歩かなくていいと思ったら、雨がぱらついていた せいもあり、体がだるくて30分ごとに…

今治市

四十六日目。 横峰寺で区切れるかどうかは、今日の頑張り次第。 54番延命寺 55番南光坊 56番泰山寺 57番栄福寺 58番仙遊寺 ぶっ続けに今治の5つの札所を巡ると 普段はたどり着くだけで力が蘇るお寺に居ても 逆にどっと疲れてゆき、 なにがきついって、58番仙…

今治へ

四十五日目。 あと4日で徳島に一度帰る。 1カ月に一度帰ると決めていたから、なんとか続けられたのかもしれず。 そのあたりは、とてもナイーブなところ。 さてせっかく足ができているので、札所で3番目の標高にある60番横峯寺は 今回行っておきたい。 逆算す…

道後温泉

四十四日目。 朝起きると、和尚の姿はなく。 「お経を唱えるときは真剣勝負。」 「真剣勝負してみなさい。」 そんな言葉が頭に残っていて。 49番浄土寺、50番繁多寺 他の参拝客など関係のない真剣勝負。 家族や自分の健康も安全も何も願わず、 ただ懸命に唱…