有り難い2
二十六日目。
昨夜、
横になって、さぁ寝ようかという9時頃
人の気配がしてテントを出ると遍路装束のおじさん。
こんな時間に人が来ると思っていなかったので
山側のいい場所にテント張ってしまっていて。
夜中、車が水しぶきをあげるごとに
車道側で寝ていたおじさんは、
「あ、くそ」と声をあげる。
申し訳ないなぁ。
朝起きて、
「トラックが2台つづけてくると、もうダメでした」
という発言に思わず笑ってしまった、すいません。
靴の乾きを待っていたら
出発が遅くなって、歩きだしたときはすでに炎天。
殺人的な暑さ。菅笠なしだとコロッといってしまいそう。
次のお寺
37番岩本寺までは、ようやくあと10km。
スリーエフというコンビニで水を汲んで
駐車場で洗濯をしていると
「お茶のお接待です」と店員さん。
このスリーエフというコンビニ、
必ず店の前に「お遍路さん優先いす」があって
本当に行く先々でこのいすには助けてもらった。
有難い。
道の駅あぐり窪川というところ。
昼飯をつくっていると、何やらきれいなおねえさんが
現れてドキドキして、少し話をしたら妙にやる気が出てきた。
不邪淫!
3時頃に岩本寺着。
次の38番金剛福寺は足摺岬にあり、これまでで最長の80km超を
これから歩かなくては。
ほんとに修行の道場土佐だ、ここは。
札所の間が長いと、なにか報われない感が湧いてきて
歩く気力がどんどん失せていき。
そのぶん、久方ぶりのお寺に着いた時は
感慨もひとしおで。
会社を辞めてきたという歩き遍路のお兄さんが
「歩きって、休んでるとあっという間に時間が過ぎて
そうすると当然、1kmも進んでないんよね。」
とうつむいて話す。
あぁ、そうなんだよ、と思った。
別に当たり前のことと思われるかもしれないけれど、
この言葉は僕にとって鮮烈だった。
歩いてみて初めてわかる、この言葉が広く胸の間を響きわたる様。
その場だけの真実。
岩本寺からさらに10km先の道沿いに温泉があり、
今日は久々の風呂に入るぞと必死で坂道をあるいて
いると、
「にーちゃん、きゅうり食いながら行け」
と2本のきゅうりをお接待いただく。
日没と同時に温泉に着き、入浴代だけ払う。
さて、となりの小屋で寝なきゃと重い腰をあげると、
9時までだったら構いませんので、
そこの畳の部屋で休憩してくださいね。と
些細なことでも、驚きや喜び、有り難さを感じ始め、
それが体全体に沁みる。
本日の歩数
31250歩
トータル
796693歩
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