米易

街を通り過ぎる時、インドみたいな臭いがした。
バイクに乗っている人の顔は浅黒く、インド人のような
ビルマ人ような、何ともいえない顔をしている。

バナナの葉っぱが目につく。
気付けば、息が白くない。
こいでいる最中は暑くて、長袖シャツでもいけそうだ。

サトウキビ畑が目の前に現れる。沖縄のそれより太く、背が高く
おばけみたいだ。
四川名物の竹も傍らにある。
竹とバナナとサトウキビが同居できるんだな。

穏やかな日差しの中を

人が変わって
植生が変わって
土の色が変わって
空の色が変わって
そんなことを考えながら走っている。
ああ、なんて幸せなんだろう。
これだ、これなんだ。これよ、これなんよ。

しかし昨日の晩に食べた豚の脂身料理が悪かったのか
腹がいたくて 、何度も茂みにかけこみつつ、
米易だなんて、とてもほんわかする名前の街にたどり着く。