松山市

四十三日目。


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三坂峠。
緩い上り坂を700mまで上る。


なんだか、僕って坂道の方が速いんじゃないかと思う
このごろ。



1km間隔の標識から標識まで思いっきり早歩きしてみると11分。
室戸時代より確実に速くなっている。嬉しい。

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坂の途中のドライブインで昨日小屋で会った和尚さんに再会。
この人、足はわらじ。この真夏に墨染の修行衣は見るからに暑そう。
着替えなど持たず、必要最低限のものを入れた小さな箱を
背負っているだけ。
遍路の華奢な菅笠とは違う、大きな網代笠がかっこいい。


二、三言葉をかわして会話が行き詰まって、
しばらく宙をみていたのだけれど。


振り返ると、坐禅をくんで瞑想する和尚。
あたりがサーっときれいな空気になった気がする。


なんか居てはいけない雰囲気だったので
スッと小屋を出て、峠を越えた。


松山市に入った。
あぁ、道後温泉まであと少しだな。楽しみだな。


このあたりは、札所間の距離が短い。
2km歩いては札所て感じ。


オカノ君と途中で合流して
46、47、48番と巡拝。


今日はここまでか、と夕方の西林寺でぼーっとしていると
昼間の和尚。
今晩は一緒に近くの公園で寝ることにした。


禅宗の僧だという和尚、
坐禅の組み方を教えてくれる。足の組み方、呼吸法。
公園の外灯が僕らを照らして、和尚の顔は輪郭だけがうかびあがる。


「それを冷暖自知という。」
12番焼山寺を下りた時に感じた、五感が研ぎ澄まされ、
人の言葉が素直に沁みるあの感覚。
言葉ではうまく言えないと話すと、そういう言葉が返ってきた。


差し出された湯呑の中の茶が冷たいか熱いかは
自分で触ってみるしか、知る術はないんだと。


昔、修業をしたいとお寺の門を叩いた人が
「坐禅を組んで何か得られることがあるんですか?」と聞くと
和尚の師匠は「何もない。」と答えた。
その言葉を聞いて、修行をやめて帰っていった人を
「あほやな。」と。


高知以来、先を考えるとしんどいから
今日だけを考えてここまで歩いてきたと話せば、
「わしもその修業をしとる。」
「そこまで考えているなら、すでにワンランクもツーランクも成長したな。」
と。



「あっ」と言うた瞬間にその言葉は過去のものよ、と
背後の暗闇に流れていく和尚の手。
夜中、公園のベンチは即席の道場のようで。



今日の歩数
48340歩
トータル
1318159歩



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