死地を求めて
三十四日目。
ダムで一人というのは、なかなか心細いものだったけれど
ちゃんと眠れた。
毎日毎日、今日はちゃんと眠れるかどうかばかり考えている。
寝るために歩いているように思えてくる。
39番延光寺に午前中についた。
これで、長かった修行の道場も終わる。
次の40番観自在寺は25km先の愛媛県。
25kmというと、今の僕にとっては
ちょっと頑張ればいい距離。
時折、金剛杖を左右持ち変えれば
足にマメができないことも分かった。
が、ここにきて持病の腰痛が悪化した。
だいぶ前に買った1.5kgの米はだいぶ減ったけれど
20kg超の荷物はやはりきつかったかな。
コインランドリーで湿布はったりして
3時間休憩するも変化なし。
仕方なく歩き出す。
4時頃、大きな橋を渡ったところで
お遍路さんから呼び止められる。
「今日、この橋の下で寝るんですけど一緒にどうですか?」
と。
夜、このお遍路Oさんとロウソクをつけて話す。
30代のOさん、テントも持たず身一つ、所持金3000円で四国にやってきたと。
身の回りの人に相次いで先立たれて、生きるのが嫌になったと。
救いを求めて、というよりは死地をもとめて四国にやってきた。
でもお遍路を続けているうちに、3000円でも何とか生きている自分に驚き、
そして不思議なことに生きるということに執着がでてきたと。
真夏のお遍路は
ワケありの人が多いという。死にたくて死にきれず、
善根宿に助けをもとめる人が多くなるという。
蚊取り線香一本がテント代わり、
ここまでそれで歩いてきた隣の人間。
「人にとてつもなくお世話になると、
なんて言葉を返していいかわからなくなるけど
そういうときはやっぱ、有り難う、やろうね。
有り難しというか、もう四国の人からの有り得ない
奇跡の連続で生きてるようなもんやからねぇ。」
本日の歩数
23566歩
トータル
1013067歩
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