室戸岬 - 自転車世界一周配達日誌archives

十三日目。

こんな気の重い朝は初めてで。

朝5時起床、もう一泊しようかと思う。
足の裏のマメが尋常ではない状態だから。

マメの下にマメがあり、その下にもまた、みたいな。
でも、せっかく雨があがっているので出発することにした。

まだあと18kmも。

トンビの鳴き声で励まされたり（いや、ほんとに）
景気づけにジュースを買ったりしていると、
前方で停まった車からおばちゃんが降りてきて
「私らも今から室戸よ、がんばって」
とお菓子とカレーパンのお接待。

前にTさんが
「最高のお接待は、言葉よね」と
言っていたけれど、体に沁みてわかった。

さすが、台風メッカの室戸。すごい壁。

室戸岬の手前のディープシーワールド。
足湯に入れる所があり、
シビアな旅をすこし横に置いておいて、ゆっくりしていると、
80歳のおばあちゃんと二人きりになった。
「人間の回復力というのはすごい。薬に私は頼らない、
　最高の薬は休養よ。」
と、足の裏の状態を思うと耳が痛い。
楽に楽にと思っていても、目的地があると無理をしてしまうのは
なんなんだろう。