スナミ
朝、売店のひさしの下で米を炊く。
こっちで米はおかずとして食べられていて、
炒め用なのかあまりうまくないけれど、
パン食が続くと気がなえてくるので。
地べたに座って食べていると店の人が椅子を用意してくれる。
田舎の人はやさしい。
ここに居ても仕方ないので、走り出す。
走っている間は体が暖かいので苦じゃない。
氷雨の峠、登坂は寒いけれど、こいでいれば問題ない。
トビリシ(グルジアの首都)、エレバン(アルメニアの首都)、
バクー(アゼルバイジャンの首都)のコーカサス3国が揃った看板。
峠を越えた後の下りは、体が冷え切って辛い。
しばらく大した街がないのでテントを覚悟していたけれど、
林でテントを張ろうとしていると、
パンを売っていた近所のおばさんが
「日本人は今かわいそうだから」みたいなことを言い、
空いているロッジを無料で一晩使わせてくれる。
(あとで聞いた話だけれど、グルジア人のほとんどは
日本を小さな島国だと思っているので、もうあの津波の映像で
国土の半分が流され、残りは放射能汚染されている悲惨な国だと
思っているんだと。
まぁ、互いに地理的にも心理的にも遠い国なんだな。
グルジアでは人の溜まり場に酔っ払いがよくいて、
「日本から来た」と言うと、いきなり熱い抱擁の上に
感極まって涙を流しながら「日本は強い国だから大丈夫だ」
と不謹慎な泣き上戸のネタになるほどに。)
薪ストーブに火をいれてくれてあたたかい。
夜用にと余分に薪を置いていってくれる。ありがとう。
ストーブの上で昨日のイワシとサバを焼き、ビールを飲む。
夜中、火が消えたので自分で火をつけてみようとしたけれど
着火剤代わりの松の葉を燃やすばかりで、全然うまくいかない。
火を入れてくれたおばさんはほんの1、2分で大きな火にしていたのに。
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