ホパ
(朝飯。オリーブ、チーズ、きゅうり、トマト
ヨーグルトチョコレートジャガイモ炒め、ピーマン
みたいな味のする野菜でかいパンチャイ)
お世話になった家庭には連泊はしない。
雨が降っていても、風邪をひいていても出て行く。
その理由はなんか息が詰まるから。それに尽きる。
昼間の道路の上が一番落ち着く。
雨のなか、昨日出会ったバス乗り場まで送ってくれる。
今日は英語の試験があるといっていたのに、
「カンニングするから大丈夫。」
ふぅ、ありがとう。
川沿いに高度を少しずつ下げながら北上する。
黒海までは最後に峠がある。
途中、昨日の峠でチャイをごちそうになった
家族の車に再会する。
「昨日はどこで泊まったんだ?」
僕「大学生の家で。」
「おぉ、そりゃあよかった。」
「黒海まで行くんでしょう?」
「天気が悪いから乗りなさい。」
僕「いえ、自転車で行きます。」
峠にはなんかがある予感がするので自転車で行きたい。
下りきったあとは川をかえて渓流沿いを登る。
そしてほら、やっぱりなにかがあった。
(でかいツクシ)
こいつの気配を感じていたわけや。
やっと春が追いついてきた。
北上していると冬が長い。
800mの峠を越えるとあとはくだるのみ。
雨の中の下りはクソ寒い。
奥歯をガチガチいわせながらたどり着いたのが
黒海沿いの町、ホパ。
雨はあがった。
ヨルダン以来の海。
海のにおいは独特で、
高校のときの雨の通学路でかいだ
においと同じだと思った。
街で一番ぼろそうな宿に入ってみると
きれいな、しかしお歳をめしたお嬢さんたちが
レセプション横にたむろしている。
とても頽廃した雰囲気。
確実にグルジアからの出稼ぎ売春婦。
ホテルをいくつかあたってもことごとく売春宿。
なんか不思議な街。
グルジアまであと15km、商店の看板には
キリル文字のロシア語が書かれていて、
人の顔立ちもいっそうロシアっぽくなる。
未知のロシア圏。ちょっと緊張中。
陸路の国境越えはゆっくりジワリと言葉も顔も変わっていくけれど、
国境はやはり国境で、
当たり前だけど国の境のほんとその際までが
その国で、それを越えるともうそれまで慣れていた
普通のものが突然なくなったりする。
そのなくなるものが何かわからないから緊張。
いろいろ調べている。
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