お鶴さん - 自転車世界一周配達日誌archives

八日目。

まったく眠れなかった。
自分の傾向がだいたいわかった。

・初日
・一人

これだけの条件で寝られない。ふぅ。

無残な深夜の考え事を持て余しつつ。
まだ暗い4時頃から米を炊いて、
ばっちり昼飯用のおにぎりも作って出発しようとおもったけれど、　

明るくなった頃に
少し横になったら眠たくなったので少し寝た。

起きたら7時。悪循環。

今日は難所とよばれる、
20番鶴林寺、21番太龍寺という山寺二つに行くのにね。

地元の人がお鶴さんと親しみを込めて呼ぶ
鶴林寺への登り始めは急勾配。
また、半歩半歩作戦で半泣きになって一気に標高500mの
お寺についた。

着いたらこれ

登っている途中あれこれ、考えたけれど
目の前にいきなりどーんと「無」と言われたら
所詮雑念でした、すいませんてかんじ。

納経所できれいなおねえさんがでてきたのは
今のところ、このお寺しかない。
坊さんかおばちゃんしか見てこなかったので、
障子が開いた時にびびった。
疲れて五感が研ぎ澄まされているのか鈍っているのか、
鶴が化けたのかと思うぐらいきれいやった。

太龍寺に行くには、一旦下らなくてはならず、
言ってみれば、ここも遍路ころがし。

下り終えたところで
なんかお腹が痛くなって、トイレを探すと
廃校になった小学校のトイレが使えるらしい。
廃校の小学校ってなんか怖かったので
すごい速さで用を済ませて出てきた。

清流にかかる橋をわたって
また気を引き締めて登る。

布という布すべてが湿る、猛烈な湿気と蚊。
進むのが遅いものだから、ずーと蚊が耳元にいてうっとおしい。
でもまぁ、思ったよりは楽だった。
やっぱり12番焼山寺は最初にして最大の難所なんだろうか。

ザックを背負ったままお経を唱えようと本堂に向かっていると
納経所の前に置いてくれば、と親切にも担いで行ってくれたのは
さっきのトイレあたりで話したTさん。

標高520mの太龍寺から麓へ下ったころには夕方になっていたけれど、
上り下りでガタガタの体は燃料切れのように動かず

日暮れとともに、今日の寝床についた。
道の駅わじき

そしたら、先客がいて。
さっきのTさん。

久々の連れがいる夜に嬉しくなって
マカロニを二人分作って食べた。
夜はまた遅くまで話した。
星がきれいに見えた。

本日の歩数
38760歩