発心 - 自転車世界一周配達日誌archives

遍路一日目。
ついにはじまった。

ふくらはぎが1.2倍の大きさになって、体の中のバネを感じる。
和歌山から帰って1週間。

2週間に1度の通院も、次回は1カ月後にしてもらった。

何やら抑うつ感が強くて、少し吐き気もするのだけれど、
先延ばしにしていてはせっかくの高野山登りでついた足の筋力が衰えてしまう。

昼頃、両親に車で送ってもらって、
鳴門市にある1番札所霊山寺へ。

ぎこちなく参拝をすませて、すぐ先にある2番札所へ向かう。
このあたりは、俗に札所銀座と呼ばれる。札所だらけのエリア。
あまり、ありがたみを感じないうちに数時間で4つの札所をまわり、
4番と5番札所の間のあずま小屋の横でテントを張って寝ることにした。

23時すぎか。レシートをノートに貼って整理してみたり
母に持たされた携帯の思いがけない機能（万歩計）をいじってみたり、
でもなかなか眠れない。

近くをながれる側溝の水音とときおり吹きつける強風。
この前の予行演習にはなかったシチュエーション。

最高に寝付けたのは上古沢駅での宿泊。
雨の不安でフライを使ったりなかなか心に応えること
だったけれど、すぐに寝付けたのはとなりの駅舎で寝るという
駅長と話をしていたからだと思う。
たったそれだけで心はこんなにもかわるものなのか。

まあいいじっくり耐えて寝られなくても今日は初日
明日歩けるぐらいの体力はあるはず。でも寝たいな。