ダハブ

f:id:sekaiisshu:20110124141559j:image
ダハブまで75km。

f:id:sekaiisshu:20110124141631j:image
ハエが多い。こんな砂漠で何食べてるんやろう。


シナイ半島の先で折り返すと風は向かい風になる。
時速8、9kmが精一杯。そして長い上り坂。
休憩のタイミングもめちゃくちゃになる。
こういうときは、きれいに走ろうとしないことだ。
だらだらと気の向くままに走る。
いつか着く。


するとやっぱり不思議、
風が昼前から逆向きになる。


海を背に前に峠があると
こういう風が昼前に吹き始める。
風がどんどん僕を高いほうに押し上げてくれる。
なんとか今日中には着きそう。


f:id:sekaiisshu:20110124201520j:image
ダハブ。


宿に入ってシャワーを浴び、
ああコシャリ食いてーと入った
コシャリ屋で並サイズを頼み、食う。


食後の一服をしているとなにやら外が騒がしい。
あたまに布を巻いた男がバイク屋の男と取っ組みあっている。
まわりの皆が二人を引き離す。
けんかが起こると、こうやって関係ない人がきちんと
仲裁に入る。たいしたもんだ。

f:id:sekaiisshu:20110125140338j:image

で、布の男がコシャリ屋に押さえつけられながら
入ってきて何やら説得されている。


彼がどこかに電話をかけようとすると
制止するコシャリ屋。
電話ぐらい別に止めなくてもいいやないか、と
思っていたのだけど数分後、
その電話のかけた先がわかる事態が起こった。


同じ格好をした布の男達が7、8人現れ
手には木の棒を皆持っている。
彼らはベドウィンという遊牧民族で、
(まあ、今は家を持ってバイクに乗ってたりするのだけれど)


その彼らが、先ほどのバイク屋の男を皆で袋叩きにし始めた。
それを止めようとする商店の男達、暴れるベドウィン集団、
逃げるバイク屋の男。


バイク屋の男は
僕一人しか客のいないコシャリ屋に入ってきて
ああ、まじか、僕のテーブルの前に逃げてくる。


目の前で店の椅子を投げて応戦するバイク屋の男、
棒を振り回すベドウィン
頭から血を流すベドウィン


なんかジャッキーチェンの映画みたいや。と
不思議と冷静にしていた僕だけど、
喧嘩が小康状態になったときに、ふと
すねが痛いなと、見てみるといつのまにか
殴られていて血がでていた。


商店街の男達対ベドウィンに分かれて投石合戦が
始まってさすがにやばいと思って、店を出た。



「これを見ろ。」
と野次馬に足を見せると、関係のないエジプト人が
「なんてこった。ソーリー、ソーリー」と謝ってくれる。
調子に乗って、いろんな人に足を見せていると
ベドウィンてのは頭がおかしいやつらだ。ソーリー、ソーリー」


でも不思議と民族衣装の
ベドウィンのほうが、いいやつに見えるんは
固定観念やろうか。


騒ぎがおさまったのは、街のおえらいさんらしき人が
双方の間につかつか進み、両手をあげて
何やら演説したから。
警察はこういう民族が絡む争いには不介入なんだと。



にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村←横のバナーを押すと、ランキングがあがります&見えます。