5月のサイクリスト
アンコールワット手前からペアランを始めて、
1週間一緒に過ごした。
旅立って4年、
旅行の途中、ベトナムで仕事を見つけて働いている。
今回は二、三カ月のショートトリップで、しばらくして
またベトナムに帰るそう。旧植民地のインドシナは
フランス人の働き口がいくらでもあるんだそう。
フランス人は概して英語がうまくなく、
お互い下手な英語でとても話しやすかったけれど
その気ままな性格に振り回されて、気疲れした。
シェムリアップのプールに一緒に泳ぎに行ったところ
先生をリタイアしたばかりのカナダ人の男が
僕の喫煙をしつこく注意してきたのを見かねて
「あなたの人生も彼の人生も結局スロースーサイドと思うよ」
と助け舟を出してくれたのはうれしかった。
バンコクの自転車屋の前に
かなりの重量と見られる自転車が停めてあったので
じっくり見物していると彼らが出てきた。
今、6カ月目。
宿には泊まらず、食事もできるだけ安いところで済ましている
ので、一日に使う金額は2ドルぐらいだと。
バンコクでも宿に泊まらず、僕の部屋に荷物だけ置いて
夜はマクドナルドで寝ている。
今は彼らと行動を共にして
バンコクを回っているのだけれど、
行く先々で値切りすぎてトラブル発生。
警察にすでに2度お世話になった。
韓国は兵役で属した部隊ごとに戦友会というのがあり、
そのメンバーは世界各地にいて、たまにそういう人を頼って
宿や食事をごちそうになるそうだ。
フーンは海兵隊の出身で、今日初めて会うという
在タイ海兵隊戦友会の会長に僕も一緒に焼肉をごちそうになった。