西表島58
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潮が引くと、長く沖までのびているリーフが波を吸収して浜は静かになる。
小魚の泳ぐ音が聞こえるぐらいに。
夜半にふと目が覚めて、ああこんな時刻に干潮かとテントのジッパーを開けて顔を出すと満天の星空。明るかった月は沈んだらしい。
浜に横たわる黒い人影は同行の二人で。いつの間にか起きてきてマットを敷いて寝ころんでいる。互いの存在に気づいても何も話さない。こういう感覚があるからこの仲間は良い。
5日間の予定でキビ刈りの仲間と西表島の海岸沿いを歩いた。西表の西部は地形が複雑で未開。船でしか行けない船浮という集落があり、そこを目的地にした。
胸まで水に浸かって海岸を歩き、地図とコンパスを頼りに崖をよじ登って山を越え、マングローブの森の中を歩いて魚を釣り、水がなくなれば沢に汲みにいき。毎晩焚き火をして魚、シャコ、貝を焼き、濡れた靴と服を乾かし。楽しかった。